イエメン イスマイリ 中煎り(シティロースト)

イエメン イスマイリ 中煎り(シティロースト)

販売価格: 780円(税込)

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商品詳細

(岩山にへばりつくように広がる段々畑!) 

エチオピアと並ぶコーヒー原産国として知られ、
500年もの昔からコーヒー王国として知られるイエメン。
中でもこのイスマイリ地区のコーヒーは最高級品として
アラビアの王侯貴族用となっていた特別なものです。

日本ではイエメン産のコーヒーを総称して
「モカ・マタリ」と呼ぶことが多いのですが、
本来イエメンには様々なコーヒーの産地、品種が存在しています。
モカ・マタリも本来はバニ・マタール地区で栽培されたもののこと。
それ以外にも、ヤーフェ、ハラズ、ハイマ、ライマ、
そしてこのイスマイリなどなど、たくさんの地区があります。


 イスマイリは首都サナアから北西に約100kmの場所にあります。
荒涼とした2000m超級の岩山をいくつも越えた先、
雲を突き抜けた頂上付近、へばりつくように段々畑が広がります。
このような所に水が湧き出し、人が住み、そしてコーヒー栽培が
500年もの間密かに行われてきたとはにわかには信じがたいものです。
 
 昔からの変わらぬ自然農法そのままで、品種改良なども一切行われておらず、
現在入手できるコーヒーの中で最も野生原種に近いものの一つとされています。
豆は極めて小粒で、一般に日本で流通するイエメンモカ(モカ・マタリ)とは
その姿からして大きく異なっています。

とにかくスパイシーで複雑なアロマに圧倒されます。
この香味は他のどんな地域のコーヒーも決して真似のできないものです!

イエエンは昔から部族社会としての性格が強い地域であり、
特に奥地の山間部は今も政府よりもそれぞれの部族の力の方がものを言います。
部族地域に勝手に入ることは大変危険なことで、
他地域との交流は非常に限定的です。

このような習慣はともするとテロ組織がもぐりこみ、
その温床となる危険性をはらんでいます。
事実、イエメンは現在テロ組織の有力な潜伏先としても知られ、
国内はほぼ内戦に近い状態にまで治安が悪化しています。

一方、そうした慣習はコーヒーの品種保持という意味では
非常に有効に働いてくれました。
原種に近いコーヒー種というのは、
どれも栽培効率が極めて悪いものです。
イエメンの様々な原種モカも同じです。
世界中に広がったコーヒー品種達は、
主にその栽培効率を上げるために、様々な改良が加えられて行きました。

そうして様々な品種が登場し、尚且つ隣合う地域で栽培されるようになると、
それぞれの品種がさらに自然交雑をするようになり、
オリジナルが元々持っていた個性は時間と共にどんどん失われていきました。

イエメンではそうしたことがほとんどおきていません。
500年もの間、かつてもたらされた品種が
ほとんどそのままの状態で今も栽培されているのです。

これはひとえに部族社会が支配する極めて閉鎖的な文化風習が
はからずも守ったものとも言えます。

コーヒー原産地と言われるエチオピア〜スーダンでは
1960年代以降、国連食糧農業機関(FAO)の調査で
品種系統の詳しい調査が行われていますが、
イエメンではそのような調査もほとんど手付かずで
今もイエメンコーヒーの全貌はよくわかっていないというのが実情なんです。

そんな貴重なイエメンコーヒーですが、
内戦などに伴いただでさえ悪い経済状況はさらに悪化。
また、以前から問題となっている「カート」への転作も年々増すばかりで、
コーヒーの栽培量は減少の一途をたどっています。

※カートとはイエメンなどで盛んに使われる嗜好食品の一種です。
カートと呼ばれる葉っぱをホッペがパンパンに膨れるほど大量に
口の中に入れて長時間噛み続けます。
そうすると一種の覚醒・酩酊状態のようになるそうです。
イエメンなどでは男性は午後になると、
皆で集まりカートを噛みながら時間を過ごします。
お酒を飲まない厳格なイスラム地域ならではの慣習とも言えます。
カートは1年中栽培・収穫が可能で換金も容易。
しかも優良なものの生産地の条件がほぼコーヒーと同じです。
1年に一度しか収穫できず、相場などにも大きく影響される
コーヒーよりも農家にしてみるとずっと割のいいものに映るわけです。

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